スーパーで見た「ベトナムのお米」――、

今までも何度か目にした商品だったのですが、お米の価格高騰が始まったときにコメ離れモードに入ったので半年近くスルーしていました。

(ちなみに今回は2度目の「コメ離れ」となるのであっさり実践できています。)


しかし”ベトナムのお米”というのは初めてでもあったので、せっかくだから一度くらい食べてみようかと、遂に購入してしまいました。

ただ「コメ離れ」している状態なので、食味のいかんにかかわらず今回限りの購入です。


ベトナムのお米 の 購入時期と価格

購入したのは2024年の年末、税込み2000円ちょっとでした。

今まで自分が購入していた1500円/5kgくらいだったお米の価格が3500円~4000円近くになっていた頃なので、これはかなりお得だといえます。

あっさり値上げ

が、この2か月後――、再び売りに出されていた「ベトナムのお米」の価格は約2800円になっていました。

わずか2か月で800円近い値上げです……、

「やっぱり……、さすが米だな!」


というのも、「いつもお米が一番高い」というのが自分の中の常識であったから――。

――ここ数年が例外でした。

そうはいっても5キロのお米――しかも輸入米が、大幅な為替変動があったわけでもないのに2か月で800円弱も値上がりしているのにはさすがに驚かされましたが……。

むろん、購入していません。


「ベトナムのお米」の特徴

ここからはお米の特徴――、

お米の特徴は”どう炊くか”に影響してくるので、要チェックです。


1.粒が小さい

まず第一に、乾燥度の問題かもしれませんが、お米の粒が小さいようでした。
これは見かけの問題ではなく、数値的な話です。

お米1合はだいたい約150gとされています。

5000÷150=33.333333……

つまり5Kgのお米は約33合ということになります。

これは個人の計り方に多少影響されるところもあるので目安でしかありませんが、私の場合でいうと、以前よく購入していた日本のお米はだいたい5Kgが31合前後でした。

けれども今回購入した「ベトナムのお米」は27合ちょっと……。

「合」で考えるとめっちゃ少ない、足りません……。

これは米粒が小さいゆえに、1カップ(1合)あたりに通常以上のグラム数が入ったことが原因だと考えられます。

水分調整時に注意が必要な要素です。


2.水分吸収率が高そう……

さらにお米を研いでいる間のお米の吸水が、いつもより激しい印象を受けました。

これも水分調整に影響してくる特徴です。



味と食感の特徴

ではお味の方はどうだったかといいますと……、あ~、…………無味……です。ホントに、これが一番正直な感想です。


コクや甘みといったものをほとんど感じない、無味……なお米です……が、これは好んで買っていた日本のコスパのよかったお米とそれほど大きな違いがあるとも思いません。


食感については日本のお米と比べて違和感はほとんどありませんでした。よくカリフォルニア米などについていわれる”パラパラしている”なんてこともない、適度な粘りがちゃんとあります。

加えて、冷めたら食べられない、なんてこともなかったです。


ですので「ベトナムのお米」は、”ちょっとした工夫”で不都合なく、日本米同様に美味しく食べられる、と個人的には思いました。


特徴をふまえた「ベトナムのお米」の炊き方 de 私流

特徴をふまえて、最終的には次のように炊いていました。

炊き方

大前提:今炊こうとしているお米の分量をしっかり把握しておくこと

手順1. まずはしっかりとぐ

手順2. お米3合あたりに対して炊飯器の線3.2くらいほどのお水を入れる。(お好みで調整)

手順3. ここで一工夫、「粉末だし」を大匙1杯くらい入れてよく混ぜる

手順4. 吸水なしですぐに炊く


解説;

お水はお米3合に対して少し多めに入れています。これは実際は”想定される3合”より多いだろうことが一番の理由。だからこれでも「お水少なめ」といえるかもしれません。


吸水をはぶいたのは、日本の安価な規格外のお米は吸水しない方がよかったことと、そもそも最近の炊飯器では「吸水は必要ない」といわれることが理由です。


そして一番のポイントは「粉末だし」。




日本米にはお塩をちょっと足して炊いていたのですが、今回は「粉末だし」にしています。

コクのなさをカバーできます。


こうして炊くと、普通に美味しく食せました。


余談ですが、ちょっとクリームパウダー(コーヒー用のミルクパウダー)を入れて炊いてみたりもしたのですが、これはお米が”へたれて”柔らかくなりすぎてしまい、却下しました。


ベトナムのお米 の 問題点

ということで、少しでも安くお米を食べたい方には、ベトナム米はかなりお勧めです――!と言いたいところなのですが、そうもいえない事情があります。


これは「ベトナムのお米」が目の前にある場合のお話であり、実際はめったに見かけず、なかなか手に入らないというのが実状だからです。

ゆえに「毎日お米を食べるので少しでも安く……」という人の助けにはあまりならないかもしれません。

コンスタントに手に入ってこそ”真の主食”。

さらに前述したように、この「ベトナムのお米」もわずか2か月で800円近く値上がりしてしまいました。

輸入米は本当に数が限られています。

こうなると、個人的にはもう無理ですが、お米が食べたければやはり「日本のお米」ということになりそうです……。

以上

以降、2025年3月、加筆修正

ベトナム米の出荷予定

ちょっと手に入らないだろうと思われていた「ベトナム米」ですが、ベトナムの大手食品流通グループ「タンロン」が日本のスーパーのPB食品向けに出荷するそうです。


早ければ3月末には都心のスーパーでその姿を見られるかも……とのこと。


そもそも国内でお米の需要が伸びたのは、近年の米価格低下も大きな理由になっていると思われるので、お手頃米に惹かれて米食を増やしていた人たちには注目すべきニュースだと思います。


備蓄米の放出 vs べトナム米 どっち?


ところでこれで日本のお米の未来が危うくなるかというと、現状あまり影響がないように思えます。

(正直いって既に危うい状態で、それは決して輸入米のせいではないからです。)


加えてタンロンが予定している出荷量は今のところ年間2万トン。前年の6倍超えだそうですが、先ごろ日本政府が放出した備蓄米は21万トン。比べものにならない数値です。


備蓄米が出回るのが3月下旬だということですので、ベトナム米は同時期か、そのちょっと後かな。


備蓄米とベトナム米、果たしてこれら2つの価格はどうなるでしょうか。


前述したとおり、「ベトナムのお米」は日本米と比べて遜色ないものです。

お値段が安ければ、ベトナムのお米はおすすめです。


以上、「ベトナムのお米」についてでした。